環境包装設計事例の紹介と解説
段ボール緩衝設計
今月の事例は、車載機器の本体2台入れの設計事例です。
これまでも何度も同様の機器の梱包材を手がけましたが、次の点が違いました。
相違点 : 大きなパネルが付けられた状態での2台入れ梱包の要求
これまでのものは、本体のみ(パネルがない状態)で複数台入れとか、パネル付きであれば1台入れの条件でした。今回はパネル付きで2台入れしかも、1100×1100 パレットへの積載効率の条件まで付加されました。そのため、互い違いでの梱包を余儀なくされました。
写真1. 互い違いのための抜き緩衝材
写真2. 組立時状態
写真3. 緩衝材のベース
今回の形状では、仕切り状のベースに差し込むまでの固定で良いため、簡易な押さえ形状としました。
そこで、写真1 の抜きパットを丸めて形成する空間で緩衝する形状を作成、これをベースとなる仕切りに差し込んで固定する形状にて設計しました(写真3参照)。
この時、被包装品を入れるための溝が左右で上下に別れているのが確認できると思います。これにより、被包装品を向き違いに梱包することができるようになります。
また、仕切り状のベース部分を設けることで、上方向の押さえを固定する際の位置出しの役目も合わせ持つ形状としました。
写真4. 梱包完了状態
写真5. 上パット組前状態
結果、パレットへの積載も客先の要求にこたえることができました。