環境包装設計事例の紹介と解説
提案スピードのアップ
今月は、設計する際のスピードアップの事例について紹介します。
スピードアップがなんで環境に良いのか?ですが、こんな考え方もあると私は考えます。
その量は設計スピードがアップしても変わりません。
また部屋の電気もそうです。逆に考えると同じエネルギーの消費量でできる設計が増えればそれはそれで環境に良いことになると考えます。
写真1 抜きパット組前
では、その事例を紹介しましょう。最初に紹介する例は、ちょっとした工夫の有無で2種類の梱包材を提案した事例です。
これは、私のこれまでの経験からですが、提案する際に複数(多すぎると選びづらいので注意が必要)の提案をした方が会話もできるし、お客様も選び易いようです。1つしかないと、比較ができないため、それで良いのか迷ってしまうのです。
この事例は、現在の組仕切りを止め、作業性の良い仕様に変更したいとのことで始まったものです。そこで、基本部分は同様だが、組むと附属品の入れ場所が2ヶ所になる2つの梱包材を提案しました。写真2は折り込む段ボールの形状を変更するだけで対応しましたのでほぼ1つの提案と同じ負担でできてしまうものでした。写真3は黄色○部分が附属品を下に置くパターンです。この突起が置いた際に下部に附属品を入れるスペースを作るのです。
写真2 上に置くパターン
写真3 下に置くパターン
写真4 底受けパット
次のパターンは写真4.5 ですが、これは既存の成功事例からその基本仕様を受け継ぎ、寸法修正にて提案するものです。このような事例は、
前の事例で評価試験実施 ⇒ 採用されていることが多いため
採用の確率も同時にアップする1つで2度おいしいものになります。
写真4 の底受けパットは現在も流れています、ある部品の集合包装の際に採用された形状を加工して設計したものになります。
入れる被包装品の形状は全く違いますが、このパターンが使えると閃いたことが重要です。
今回紹介しました他にも、設計のスピードアップを図る手法はありますが、おいおい紹介させて頂きます。
ま、スピードアップも重要ですが、一番は採用されることなんですがね。
写真5 製品積載状態