環境包装設計事例の紹介と解説
段ボール保護用パット
今月の事例は、脱木材を目標に改善したものです。
これまで、その梱包する製品の重量に合わせて次の種類の梱包方法を選択していました。
重量物(100kg超): 木枠梱包
重量物(100kg未満程度): 木製パレット+木製受け+強化段ボール
軽量物(数10kg程度): 木製の受け+強化段ボール
今回提案するのは、軽量物の事例となります。脱木材の際、以下のような課題がありました。
課題:ほぼ段ボールをメインとした紙製の梱包であるが一部荷役上の強度の問題があり(※1)、木部材を使用している。この木材を廃止、オール紙製にしたい
※1 写真1 黄色丸部分(写真では段ボールの空間埋めパットが入れた状態)に空間ができる。ここをフォーク等で荷役する際、何もないと潰れてしまい荷役できなくなってしまう。現在は、黄色丸方向に巾75mm厚み30mmの板に製品の脚の位置に丸溝を設けた木材を前後に2本置いて受けている。この板材の反り強度で製品を受けている仕様となっています。
そこで、図1の抜きパットを設計・提案しました。これの仕様状況が写真1〜3になります。
このパットを入れることで、空間を埋めます。すると荷役時にフォーク等で持ち上げられてもこのパットが製品との突っ張り棒の役目をし、空間が保たれたまま荷役することができました。また、この他にも現行品が段ボールの2枚貼り(WFのキャップにWFのパットを貼り付けたもの)部分をハイプルエース2A 700G 1枚ものに変更する等行いました。オール紙製とすることで廃棄のし易さが向上し、価格も抑えることができました。