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環境包装設計事例の紹介と解説

該当項目 段ボール保護用パット

今月紹介するのは、段ボールの設計っていろいろだなーと考えさせられた事例になります。

その内容とは、あるお客様から、ある製品を工場間で送る際の製品の保護を目的とするものでした。
住宅用のサッシ部材をまとめて送るのですが、中には巾が3mmもないような細い突起部分があり、これが輸送中に折れてしまうというものでした。
すでに既存の段ボールメーカーより対策品を設計、使用しているとのことでしたが輸送中にはずれてしまったりして思うような効果がでていないとのことでした。

写真1 既存品と当社提案品写真1

既存の対策品は写真1の左側のものです。これを縦方向中央部に半切りになっておりここから折り畳んで突起部の枠の中に先端部分を差し込んで使用しています。

図:使用状況(イメージ)写真2

※図:使用状況参照下さい。
ところが、差し込んだ段ボールは何の固定もされていないため、逆さまにすると下に落ちてしまうものでした。

写真2 初回提案仕様写真2

そこで今回の設計改善は、製品仕様が新たに追加されても、共通化を図りながらより保護できる仕様を考えてみました。当初、貸与されたサンプルが2枚抱合せになっていたため、その状態で保護するものと勘違いしてしまい、写真2のようなパットを設計しました。(本人としては、「どーよ、これ、なかなかいいんじゃない?」の心境でした。)

写真3 こんな感じ写真3

持ち込んだところ、「へ〜、こんなこともできるんだね・・・、でも違うね」となってしまい、再確認したところ写真1の既存品とぱっと見、変わらないような仕様となりました。上部の突起が2種類あるのは、新たに追加された製品に合わせたものです。また写真3では見づらいですが、突起の根本には切り込みが入っており、この切り込みに製品の溝を差し込んでもらうことで脱落を防ぐ仕様としました。

設計としては、このような誰にでもできる形状で提案することに不満がありましたが、最終的にはお客様の求めているものを考慮して提案に至りました。

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