環境包装設計事例の紹介と解説
今月は、掃除機の梱包材のコスト低減に挑戦した事例を紹介します。
この設計にあたって客先からいわれた条件は「先入観なしに、掃除機の梱包を”0”からして欲しい、なので条件はいいません」とのことでした。
私は、これまでの経験から、次のような持論があるだけに今回の「条件」はとてもきついものでした。
私の持論:梱包材の形状は、条件が決める(逆にいうと、条件がないと仕様は決まらない)。
そこで、通常は客先から聞き出す条件を今回は自分で勝手に想像、条件を想定して設計を行うこととしました。
※参考までに次のパターンを実行してみたが、梱包できなくなってしまった。
・外装ケースの巾方向を-10mm変更した。
・それに合わせて、内装パットをバランスを取りながら小さく修正した。
つまり、現行梱包材には10mmの余裕すらないということです。
そこで、次の2方向から提案できる内容を検討していきました。
- 内装パットを簡易化、材料の削減を目指す。
- 1を実行することで、外装ケースの寸法を小さくし、コンテナ(10t)への積載効率を上げる。
この提案の結果、客先の興味を引くことができ、評価の対象になりました。現在、その回答待ちの状態です。